故人の部屋の片付けや清掃などを遺族の代わりに行う遺品整理業者。
少子高齢化の進展などのため、家族亡き後の家財道具の片付けのニーズは高まっている。
著者は1500件近くの作業経験から様々なエピソードを紹介している。
「ゴミ屋敷」、「孤独死」など・・・。
社会的な問題としてニュースでも頻繁に取り上げられるようになった昨今。
非婚、離婚による単身世帯の増加に伴い、誰しもがそうした現実と直面する可能性を秘めている。
『1500人の遺族と話してわかった「親のための準備」「自分の準備」』の章では、エンディングノートの実情について遺品整理業者の視点で語られている。
著者はエンディングノートを「引き継ぎ」と捉え、事務的なものと思いの部分に分けられると指摘。
さらに、思いには「希望」が入り込みすぎることで、かえって遺族に負担をかけることもあるので注意すべきとアドバイスする。
終活が注目される現在。
その重要性を強調した上で、ブームに振り回されず、慎重に「親子で話し合うことが理想的」と締めている。
遺品で困らないために何をしておくべきか、遺品整理で迷った時にどのように対処すべきか。
プロの立場からの対処法を指南する一冊。
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